タクシー会社の大手と中小の違い

タクシー会社の大手と中小ではどのような違いがあるかご存知ですか?

日本全国には大手から零細まで、さまざまな規模のタクシー会社がありますが、次の大手4社が特に有名です。

  • 大和自動車交通株式会社(大和タクシー)
  • 日本交通株式会社
  • 帝都自動車交通株式会社
  • 国際自動車株式会社

この4社の頭文字を取って、業界では「大日本帝国」と呼ばれています。

今回は大手タクシー会社が中小とはどこが違うのか、稼ぎやすさという視点で比較していきます。

稼ぎやすいのは圧倒的に大手タクシー会社

大手タクシー会社と中小のタクシー会社、どちらが稼ぎやすいかと言うと、圧倒的に大手のほうが稼ぎやすいです。

大手が稼ぎやすい理由をそれぞれご紹介します。

稼ぎやすい理由1:大手のブランド力

どの業界にも言えることですが、大手企業ほど強いブランド力を持っています。

タクシーの場合も同じで、特にビジネス利用のお客様の立場からすると、大手のタクシー会社の持つブランド力は大きな信頼につながります。

飲食店やホテルなどでは法人契約をしているケースもあって、決まったタクシー会社を呼ぶというところも少なくありません。

稼ぎやすい理由2:固定客の多さ

先ほどの法人契約の例のように、企業によってはタクシー会社を指定して利用しているところもあります。

たとえば、大手タクシー4社が独自で発行している「タクシーチケット」は、企業の社員がビジネス利用する場合や顧客の送迎・接待に使われています。

さらに、キャッシュレスでスマートに支払いができるタクシープリペイドカード「タプリカード」は、冠婚葬祭の贈答用として、あるいは企業の社員にビジネス用として配布されています。

また、富裕層のお客様は地域に根づいている老舗で、なおかつ実績と信頼のある大手タクシー会社を利用するという人も多いようです。

このように、古くからお客様に愛用されてきた信頼と実績が、大手タクシー会社が多くの固定客を獲得できている理由と言えるでしょう。

稼ぎやすい理由3:専用乗り場や専用アプリ

大手タクシー会社は、丸の内や品川と行ったオフィス街やホテル、空港、病院などに専用のタクシー乗り場を持っています。

つまり、路上にタクシーを走らせるよりも、専用乗り場で「待ち」をしたほうが効率よくお客様を乗せることができます。

特に利用客の多いエリアにタクシー乗り場があるため、タクシー運転手は売上を上げやすくなっています。

さらに、最近では大手のタクシー会社がスマホアプリをリリースして、スマホから配車を依頼する顧客に訴求しています。

スマホでタクシーを呼ぶお客様が決まったタクシー会社のアプリを利用することで、大手タクシー会社は固定客を獲得しているということです。

大手タクシー会社に務めるときの注意点

「稼ぎやすい理由」で述べたように、大手のタクシー会社は顧客を獲得する術をいくつも持っているため「乗客の数が多い=売上を上げやすい」という構図ができています。

ただし、大手タクシー会社で働くためには注意すべきこともあります。

注意点1:接客・マナーの徹底

名前が知られている大手ほど、お客様からの苦情やクレームもシビアです。大手タクシー会社では、マナー研修などでプロの講師を呼び、タクシー運転手に接客や営業マナーを徹底的に叩き込み、現場で実践するよう指導しています。

また、営業時間外の休憩中にも、お客様の目があると言っていいでしょう。他の車のじゃまになるところに駐車したり、だらけた態度で休憩していたりすると、それだけでも苦情の対象となることがあります。

注意点2:ノルマがある

大手に限らず、中小のタクシー会社でも、タクシー運転手に求める1日の売上水準(ノルマ)があります。ノルマは給与に直結するため、思うように売上が達成できなければ、期待する収入を得ることができません。

ノルマを達成するためにタクシー運転手が努力をすることは当然のことです。

数値だけ見ると、大手のタクシー会社ほど中小に比べてノルマが厳しい傾向にあり、大手だからと言って楽に稼ぐことはできません。

大手という看板にあぐらをかくのではなく、日々どうしたら売上を伸ばすことができるか、常に考える必要があります。

東京の中小タクシー会社なら稼げる

中小のタクシー会社でも、東京23区内を営業エリアとしているところであれば、十分に稼ぎやすいと言えます。

大手タクシー会社のようにタクシーチケットや専用の乗り場などはありませんが、タクシー利用者や富裕層の多い品川区、港区あたりで営業をすれば、大手並みに稼ぎを上げることは可能です。

まとめ

大手タクシー会社と中小タクシー会社の違いについてご紹介しました。

タクシー会社に就職・転職するときは稼ぎやすさも大事なポイントですが、大手・中小にかかわらず自分に合っている会社かどうかを見極めることが重要です。