都心のタクシーで大きく稼ぐ方法

東京都心が営業エリアのタクシードライバーは、東京都下や地方都市よりも大きく稼げるチャンスがあります。理由はタクシーの利用客が圧倒的に都心に集中しているからですが、タクシーはただ人通りの多いところを走れば客様に乗ってもらえるという単純なものでもありません。

そこで今回は、東京23区のタクシードライバーが売上を大きく伸ばすためのコツをご紹介します。

 

東京都のタクシードライバー事情

まずは東京都内で営業をしているタクシードライバーの現状から見ていきましょう。

自交総連の都道府県別のタクシードライバー平均年収データによると、2015年の東京都の平均年収は約390万円、2016年は約440万円でした。同じく全国平均は2015年が280万円、2016年が290万円となっており、東京都のタクシードライバーの平均年収は全国平均よりも100万円以上の開きがあり、なおかつ1年で50万円アップする上昇傾向にあると言えます。

東京23区を含む都心でタクシードライバーとして働いているということは、それだけでも大きなアドバンテージなのです。

 

都心はタクシー利用客も多いがライバルも多い

日本有数のオフィス街、繁華街がある東京都心は、人口密度が高い分、タクシーを利用されるお客様も多くなります。2014年のハイヤー・タクシーの輸送人員(乗客)数は全国で19億4800万人、東京都に限定すると3億6447万人でした。これは日本全国のタクシー利用者のうち27%が東京都で利用しているということになります。

ただし、東京都のタクシー需要が高いということはタクシーの数も多いということです。2014年の全国のハイヤー・タクシーの総台数が243,247台、東京都内は9,447台で、全国総数の20%を占めています。

東京都心はたしかにタクシードライバーが月収50万円以上を稼ぎやすい環境ですが、利用客が多いということはそれだけライバルも多くなります。ただ都心を走れば大きく稼げるというわけではありません。

 

戦場は千代田区・港区・中央区のオフィス街

東京都心でタクシーを頻繁に使うビジネスマンが多く、大企業や官公庁のオフィスが立ち並ぶ場所は千代田区・港区・中央区の3区です。これらは「都心3区」とも呼ばれ、東京都の昼間人口トップ3に数えられます。

早朝から通勤ラッシュにかけては、自宅からオフィス、オフィスから別のオフィスへの移動にタクシーを利用されるお客様が増えます。

昼間人口が多いエリアということは、夜間は一時的に増えた人口がそれぞれ区外や郊外に散らばるということですから、夕方から夜間にかけての帰宅ラッシュがタクシーの稼ぎ時となります。

オフィス街から繁華街、あるいは最寄り駅への移動手段としてタクシーを利用されるお客様が多くなりますので、どのようなルートで流しや付け待ちをすれば効率的に稼げるか、しっかりと研究しておきましょう。

さらに終電後の時間帯は、都心から郊外へタクシーで帰る高額単価のお客様を狙って流し営業をします。ターミナル駅では付け待ちをするタクシーも増えるため、列に並ぶなら先頭付近でないとお客様をお乗せすることはできません。

東京都心のタクシーで大きく稼ぐなら、都心23区の地理はもちろん、タクシー利用客の客層や利用目的について頭に叩き込んでおく必要があります。

 

都心では「付け待ち」よりも「流し」で攻める

東京都心で月収50万円以上を稼いでいるタクシードライバーは、お客様の利便性を第一としながら、とにかく効率的にタクシーを流しています。

駅やオフィス街など人の多いところでは、付け待ちをすればほぼ確実にお客様をお乗せすることができますが、同じく付け待ちのタクシーが殺到するため、1時間待ってようやくお客様をお乗せできたのに売上は1000円ということも少なくありません。

稼ぐドライバーは乗り場ではなく、路上でタクシーに乗りたいというお客様をピックアップします。さらに、お客様を降ろしてから次の場所へ移動中の路上でまたお客様をお乗せするという営業を実践しています。

つまり、ライバルのタクシーよりも先手先手でお客様を見つけ、攻めの営業を仕掛けられるドライバーが東京都心で大きく稼げるのです。

 

まとめ

東京都心はタクシー利用客が日本で一番多いところですが、それすなわち簡単に稼げるということではなく、都心のお客様のタイプと利用目的を見極められるドライバーが稼いでいるということです。

実際に同じ営業エリアでも稼ぎに格差が出やすく、未経験から乗務をスタートして半年以内に月収50万円を達成するドライバーも入れば、いつまでたっても30万円~40万円台をうろうろしているドライバーもいます。

売上を今より伸ばしたいドライバーは、実際に稼いでいる先輩ドライバーにアドバイスを仰ぐなどして、研究と実践を積み重ねていってください。