タクシー運転手への転職を考えている人は、転職前に解決したい不安や疑問があることでしょう。世間一般のタクシー運転手の「激務薄給」「拘束時間が長い」「ブラック企業」などといったネガティブなイメージを持ってしまうと、なかなか転職への一歩が踏み出せないものです。
今回は、そのような不安や疑問を払拭するため、タクシー運転手への転職に付き物の「よくある質問」にお答えしていきます。
タクシーは未経験なのですが大丈夫でしょうか?
現在活躍しているタクシー運転手の多くが、他業種からの転職者です。たとえば営業職、エンジニア、警備員などなど、タクシーとは関係のない職種から多くの人がタクシー会社に転職しています。
タクシー運転手は未経験からスタートできて、しかも頑張り次第で初月から月収40万円、半年以内に月収50万円以上を狙える仕事です。むしろ経験者よりも未経験者のほうが、固定観念がなく頭も柔らかいため稼ぎやすいと言えます。
さらに、多くのタクシー会社が入社3ヶ月~6ヶ月の給与保証制度を設けています。入社後の研修制度も充実しているため、安心して仕事を覚えられるでしょう。
営業エリアの地理は覚えられますか?
タクシー運転手として必要な地理の知識は、座学と現場での営業で身につけます。
まず、東京でタクシー運転手として営業を開始するためには、地理試験への合格が必須です。正式名称は「輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する試験」と言い、地理だけでなくタクシー事業に係る法令、安全および接遇(接客)に関する問題が出題されます。
地理試験ではタクシー運転手に求められるレベルの知識全般が問われ、難易度はかなり高いと言えます。多くのタクシー会社では地理試験の合格をサポートするため、独自に講習を開いたり、問題集を作成したりしています。
タクシー運転手としてデビューした後は、実際に営業エリアを走って覚えていきましょう。道がわからずお客様にご迷惑をおかけすることもありますが、すべては一人前のタクシー運転手として必要な経験です。
月収50万円稼げると言われますが事実ですか?
東京23区内を営業エリアとするタクシー会社に勤務すれば、努力次第で月収50万円以上を稼ぐことができます。月収50万円以上を達成するためには、目標設定と効率的な営業が欠かせません。
まず営業目標は「月収→1日の稼ぎ→時間帯の稼ぎ」というように、より細かく具体的に設定します。タクシー運転手の稼ぎは1日の時間帯によって変化するため、お客様が多い時間にしっかり稼ぐことが大切です。長距離利用の「太客」を狙うのも良いですが、実際に稼いでいるタクシー運転手は常に効率よく流し営業をしています。
月収50万円を達成するためにもっとも大事なことは、実際に月収50万円を稼ぐ先輩運転手から学ぶことです。タクシー運転手は路上に出れば一人ですが、社員一丸となって会社の売上を上げることが引いては自身の稼ぎに繋がります。普段からコミュニケーションを取っていれば、稼ぎ方の秘訣について快く教えてもらえるでしょう。
タクシー運転手は過酷な仕事ですか?
タクシー運転手が過酷な仕事だというイメージは、特殊な勤務形態から来ていると考えられます。
勤務形態には日勤・隔日勤務・夜勤の3種類があり、隔日勤務の場合は1日20時間の長時間労働となります。ただし、隔日は1日の営業時間のなかに3時間の休憩を含み、なおかつ月の出勤日は11~13日と少なめです。
稼ぐドライバーは隔日勤務か夜勤といったお客様のご利用が多い時間帯を選び、効率的な営業をしています。タクシー運転手として長時間働くためには、長い勤務時間と休憩時間のオン・オフのバランスを考えて、無理なく働くことが重要です。
タクシー会社にホワイト企業はありますか?
規制緩和で参入障壁が低かった数十年前ならいざしらず、タクシー業界全体が人手不足で待遇面の充実を図っている今なら、過酷な労働をタクシー運転手に強いるようなタクシー会社はありません。最近ではタクシー運転手となる人材を確保するため、各タクシー会社が入社祝い金の支給や給与保証などの特典をつけているほどです。
ただし、「稼ぎやすいかどうか」は会社選びのときにしっかりとチェックする必要があるでしょう。たとえば、給与体系には完全歩合制や基本給+歩合など会社によってさまざまで、自分の働き方に合う会社を選ぶことが大切です。
さらに、大手を選ぶか、中小零細を選ぶかも重要です。それぞれにメリット・デメリットがありますので、会社選びの際は求人情報をしっかり見て、働きやすい会社を見極めましょう。
まとめ
タクシー運転手に転職を考える際の「よくある質問」にお答えしました。
世間一般に知られているようなタクシー運転手のイメージと事実は大きく異なります。実際は努力次第で大きく稼げる仕事ですし、言われるほど過酷でブラックな会社はありません。
ぜひタクシー会社のホームページや求人広告を見て、ご自分で判断して正しい情報を入れてくださいね。