猫から学ぶサービス業とは

【1.人は見える世界で決めてしまいがち】

人には5感があり、これだけで決断をしてしまいがちです。

特に見える世界で判断しがちです。

それは、はるか昔、原始時代から比べて「人間」は、脳の後

ろ側後頭部にある視覚野だけが発達しているという事実があり

ます。

それだけ、現代はものにあふれて物欲が刺激されている証拠

なのではないでしょうか?

何かを購入させるためにテレビなどで、欲望を刺激するコマー

シャルを見ることが多く、そなためであると脳科学者は言います。

我々のタクシーを利用されるお客さまも汚いタクシーよりも綺麗

で清潔なタクシーで快適に移動したいと思っているはずです。

車をキレにする必要があるのは言うまでもありません。

同時に乗務員も見られていますが、特に顔は一番見られるところ

です。

運手も大事であり、「安全に快適に素早く目的地に到着すること」

は大前提です。

ですが、

人がどんな人なのか?

安全運転であっても、願わくば、「楽しい人ならいいのになあ」

そう思っています。

さらに言えば、女性目線であれば「イケ面で、いい匂いして

いないかなあ?」なんて思われています。

「そこまでは、いくら何でも限度がありますよ!」

という声が聞こえてきそうですが、お客さまは我がままな生き物

です。

【2.サービス度が上がると不満足度も上がる】

とはいえ、我々が行っているのはサービス業です。

サービスは、できる限りのことはするべき。

こうは言いますが、こんな話があります。

場所は、東大病院。

緊急で運ばれてきました。

年齢は95歳、男性

手の施しのない状態です。

するべきことはしました、どうにもならない状態です。

そこへ奥さんが駆け寄ってきて「おじいちゃん!なんで東大病院

まで来て死ななきゃならないの?」

95歳ですよ。実話です。

昔ならあり得ない話です。

あなたはご存じでしょうか?

「人は、サービスが向上すると逆に不満足度も上がります。」

100あるうちの99%助かる手術も1%の方に入ってしまうと

「ふざけんな!」となってしまうのです。

世の中に完璧などありません、ですが、確率的に高い方にいつも

生きていると思うのがお客さま心理なのです。

サービス業といえば、代表的なのがディズニーランドです。

あるエピソードがあります、

お客さんが乗り物に乗っていたときにコンタクトレンズを落としてし

まって、閉店後にスタッフ総出で探し最終的に見つけたという話が

あります。

それはやりすぎじゃないのか?

と思ってしまうのは私だけでしょうか?

ですが、

そんなディズニーランドでクレーマーの話は、聞いたことがある

でしょうか?

私は、ミッキーにたてついたクレーマーのうわさも聞いたこと

がありません。

では、

タクシー乗務員としては、どこに境界線を引けばよいのか?

完璧な会社法則など見たことも聞いたこともありません。

乗務員の判断力にゆだねられます。

【3.猫から学ぶサービス】

昔猫を飼っていました、突然玄関から入ってきて非常にかわいい

黒白で雑種なのか毛の長い雌猫でした。

しばらくすると子猫を5匹も生んでしまいまた。

そうです、生む場所を探してわが家に舞い込んできたんです。

毎日自分が食べた後は、子猫たちにお乳をやり、ちゃんと本能的に

「育てるんだなあ」と感心したものです。

ですが、

さすがに5匹は多すぎだと結局は、動物病院に引き取ってもら

いました。

親猫はかわいそうでしたが、

なんと、1週間もすると忘れてしまうらしくけろっとした顔を

してこれまで通りに生活を続けていました。

「動物ってスゲーな」と再度感心してしまったものです。

その後数か月くらいでしょうか、

自由に生きている猫でしたので窓から帰ってくるなり、私の足元

に何かを置いたんです。

「なんだこりゃあ」そう言ってよく見ると「ウインナーの切れっ

ぱし」どこかでもらってそれをあげると言わんばかりに私の前

に置いたんです。

「くれるの?」というと床の上で横になってコロコロ転がって

喜んでいる様子です。

「えっ、猫から餌をもっらた人なんて初めて見た!」と言われ

てそこのいた人はみな大爆笑でした。

「そうだよな、こんな話聞いたことないな」うれしいやら、恥

ずかしいやら。

でも、どうして「あの人にあげなきゃ」とでも思ったのか、

動物には満腹中枢がないのでもらったらもらった分だけ食べてし

まうというのに!

不思議な猫です。

猫から学ぶサービスの教訓

  • 嫌味なく、恩着せがましくなく自然体で行動する。
  • 自分がしてほしいことをする、その範囲で提供しまくる。
  • 聞き上手でいる。合間に情報を提供する。
  • すべてに優しさを忘れない。

この姿勢でいれば、まず問題は起きないはずです。

どんな気象条件でもトランクの荷物の出し入れをしてあげる。

一生懸命嫌っている姿を見て「そのやり方じゃダメだ」なんて

言われるはずがありません。

どんなに過去に門題を抱えていたクレーマーだとしても人の子

です。

大きな心で見守ってあげましょうよ。

人は、最終的に「魅力」なのではないでしょうか?

容姿でもなければ、訓練で出来たものでもない。

「感覚」

人によっては習う必要がありません。習うだけでは、取得でき

ない人もいます。

しかし、

猫にできてあなたにできないはずがないです。

ありがとうございます。

最後までお読みくださり