未経験者がタクシードライバーになるには

最近、未経験からタクシードライバーになるひとが増えつつあります。実際に新卒からタクシードライバーになったり、前職がITエンジニアや車両整備士といった、タクシー業務とはあまり関わりの無い人がタクシードライバーに転職したりして、活躍しています。

今回は未経験者がタクシードライバーになるために必要なプロセスや心構えについてご紹介します。

優良なタクシー会社を選ぼう

タクシードライバーになるためには、まず優良なタクシー会社選びから始めましょう。

日本全国、大企業から零細までさまざまなタクシー会社があるなかで、就職・転職希望者が注目すべきポイントは給与体系や勤務形態など多岐にわたります。

特に未経験者の場合は、初月から大きく稼ぐことは難しいため、給与保証と祝い金のある会社をおすすめします。給与保証とは、乗務を開始してから数ヶ月間の給与を保証する制度で、祝い金とは、入社に際して会社から支払われる30万~40万円ほどのお礼金です。

現在タクシー業界は人手不足なので、就職・転職希望者に有利な売り手市場となっており、タクシー会社はさまざまな特典を用意しています。タクシー業界専門の求人サイトもあります。タクシードライバーを目指す方は、ぜひチェックしてみてください。

二種免許を取得しよう

タクシードライバーとして営業するためには、普通免許と合わせて二種免許の取得が必要となります。二種免許とは、タクシーや路線バスなど、お客様から運賃をもらって運搬する仕事に就くために必要な免許です。

免許の取得には適性試験・学科試験・技能試験をクリアする必要があり、費用もそれなりにかかります。ただし、多くのタクシー会社が免許取得費用を負担、取得に向けてのサポートもしてくれるので、未経験者でも安心して就職・転職ができます。

地理試験に合格しよう

二種免許を取得しただけでは、タクシードライバーとして営業することはできません。東京特定指定地域、横浜、大阪など主要都市のタクシードライバーになるためには、当該エリアのタクシーセンターが実施している、地理試験をはじめとするタクシー業務に関わる試験の合格をもって、初めてお客様を乗せることができるようになります。

タクシーセンターが実施している試験は、地理に関する試験のほかに、法令・安全・接遇に関する試験も実施され、両方に合格することで合格証が授与されます。特に地理試験は、タクシードライバーの基礎ともいうべき営業エリアの道路、建物、施設やルートについての知識が問われるため、単純に地理に詳しいだけではなく、正しい場所や名前を暗記しておく必要があります。

タクシー会社では二種免許と同じように、地理試験合格に向けてのカリキュラムを用意しているところもあります。タクシードライバーになるために合格は必須ですので、教育制度がしっかりしているタクシー会社を選ぶことも重要です。

乗務で地理や接客を覚えよう

二種免許取得、地理試験の合格をもって、晴れてタクシードライバーとして乗務をスタートすることができます。これまでの座学や研修で身につけたタクシードライバーに必要不可欠な知識や技術を、今度は実際の現場で発揮することになります。

まずは、営業エリアの地理を覚えたり、接客をしたりするところから始めます。タクシーに初心者マークが無いように、お客様からすれば、新人もベテランも同じタクシードライバーです。道を知ってて当たり前、接客できて当たり前です。しかし、未経験からタクシードライバーになったのならなおさら、最初から何もかも上手くいくことはありません。

ときには道を間違えたり、お客様を困らせたりすることもあるでしょう。それも経験と思って改善できる人が一人前のドライバーとして大成します。

独自の効率的な稼ぎ方を身につけよう

乗務をスタートしてから最初の2ヶ月~3ヶ月は、とにかく仕事を覚えることで精一杯です。ただし、ある程度業務を覚えたら、よりタクシードライバーとして稼ぐための知識やテクニックを身につけていきましょう。タクシー業界に就職・転職したからには、稼げるドライバーになって「タクシードライバーになってよかった」と感じてほしいのです。

ただ漠然とタクシーを走らせているだけでは、大きく稼ぐことはできません。1日の業務時間が限られているなかで効率的に売上を上げるためには、タクシー利用が多い時間帯や場所を知ること、単価の高いお客様を見極めるテクニックを身につけることが重要となります。

日頃から積極的に情報収集を行ったり、実際に稼いでいる先輩ドライバーと情報交換をしたりして、常に「どうやったら効率的に稼げるか」を意識して仕事に取り組みましょう。

まとめ

タクシードライバーは、経験者よりも未経験者のほうが稼ぎやすいと言われています。長く業界にいて凝り固まった考え方を持っているドライバーよりも、柔軟な発想を持ち、他業種などで経験したことを活かせるようなドライバーこそ、月収50万円以上、年収600万円以上を稼ぐようなドライバーに成長する可能性を秘めているのです。