タクシードライバーが「単価の高い乗客」を見極める秘訣

タクシードライバーが大きく売上を上げて高収入を得るためには、単価の高いお客様を効率的に乗せることが重要です。

実際に高収入を得ているタクシードライバーの多くは、単価の高いお客様をターゲットにすることで、効率的に稼いでいます。

今回はタクシー運転手が単価の高い乗客を見極める秘訣をご紹介します。

稼げるドライバーの特徴

タクシードライバーの中には、同じ営業エリア内でも月に50万円以上の収入を得ている人もいれば、月収20万円程度しか稼げていない人もいます。給与体系や勤務形態の違いはあれど、その差はどこから生まれるのでしょうか。

稼げるタクシードライバーは客単価を上げて効率的に稼ぐ方法を知っています。

2017年より初乗り運賃が410円に引き下げられた影響もあり、単純に多くのお客様を乗せれば稼げるという時代は終わりました。

たとえば、初乗り410円でしかタクシーを利用しないお客様を10人乗せるよりも、1人で1万円超の運賃を払うお客様を乗せたほうがはるかに効率的ですし、ドライバーの負担も軽くなります。

次からは、高収入を得ているドライバーが客単価を見極める秘訣をまとめてみました。

単価の高い乗客が多い時間帯を知る

高収入を得るタクシードライバーは、1日の営業時間のうち、単価の高い乗客が多い時間帯を把握しています。少し考えるとわかりますが、単価の高い乗客が多い時間とは、深夜から早朝に掛けての時間です。

深夜は終電に乗り遅れ、都心から郊外の自宅へ帰る人が多く、早朝は郊外から通勤や得意先の営業まわりなどで都心へ向かう人が多い時間帯です。そのようなタクシー利用者は、都心の大企業や官公庁に勤めているような比較的富裕層の人たちが多いため、「電車が無いから」「楽して移動したいから」といった理由でタクシーを利用します。この時間帯では高単価のお客様を狙って流しや付け待ちを行います。

一方で、日中は長距離を移動する人が少ないため、客単価の低い時間帯です。都心の繁華街でお買い物する人などを狙って、なるべく乗車人数を上げることに専念します。

時間帯によってターゲットを切り替えることが秘訣です。

単価の高い乗客が多い場所を知る

単価の高い乗客が多い場所とは、富裕層が集まる場所です。東京では丸の内や八重洲、銀座など大企業の社屋や官公庁があるオフィス街、高級ショッピングモールなどが立ち並ぶエリアは、通勤や帰宅を始めとして移動にタクシーを利用するお客様がたくさんいらっしゃいます。

ただし、富裕層が集まる場所でも少し離れると自家用車で移動する人たちが増えるため、実際に走ってみてエリアの特徴を掴むことが重要です。

ただし、このような「美味しい場所」は他のドライバーも注目しているため、単純に単価の高い乗客が多い場所で付け待ちをすれば良いというものではありません。流しと付け待ちを上手く活用して、常にお客様をピックアップできるような状況を作り出せるようにしましょう。

回転率を意識する

単価の高い乗客が多い時間帯と場所をご紹介しましたが、同じことを考えるタクシードライバーは多いので、常に競争率は激しくなります。たとえば深夜帯にタクシー利用者の多い駅前のタクシー乗り場で付け待ちをしても、お客様を乗せる順番待ちが長時間になるようでは非効率です。

そこで、客単価を上げながら効率的に稼ぐためには、同じ場所にとどまり続けるだけではなく、積極的に動くことも重要になってきます。

稼げるドライバーは駅前や繁華街で多いエリアで乗客を乗せ、目的地で降ろした後に、またそこから元のお客様を乗せた場所に戻るようなことはしません。そこからもっとも近いお客様がタクシーを待っていそうな場所に移動します。この繰り返しにより、競争率の低いところで効率的に売上を上げていくのです。

日頃から情報収集をする

営業中の行動のみが単価の高い乗客を見極めるのではありません。日頃から熱心に研究をして、行動に落とし込むことがドライバーの収入に繋がります。

たとえば、事前に営業エリア内でアーティストのライブやお祭りなどのイベントが開催される情報をキャッチしておけば、どの場所にどんな客層が集まるか、あらかじめシミュレーションすることができます。

また、深夜まで仕事をしていたり、社員が空港などの郊外へ移動することが多かったりする会社の情報を知っておけば、高単価のお客様を狙えます。

このように、稼ぐドライバーは道に詳しいだけでなく、事前の情報収集を欠かしません。

まとめ

高収入のタクシードライバーは、現場での頑張りだけで稼いでいるわけではなく、日頃の情報収集を徹底して行動に落とし込んでいます。

新人のタクシードライバーであれば、実際に稼いでいる先輩ドライバーに積極的にアドバイスを仰ぐなどして、単価の高い乗客を見極める秘訣を身に着けましょう。

自分のなかで単価の高いお客様がいらっしゃる場所、時間帯のパターンができてくれば、上手く稼げるようになります。