人生は「ゲーム」タクシー営業の忘れられないエピソード

【1.芸人さんの学びの場】

エピソード1)

タクシー乗務員をやっていて1番面白かったことは、「すべてはコントのよう」だったことです。

なんで、人はこんなにも真面目だと面白いんだろうと思いました。

「引き寄せの法則」を理解していなかった新人の頃は、お客様が手を上げて乗ってくる直前に「不安」を感じた時でした。

それは、どういう時かというとまったく初めての場所まで前のお客様を送り届けた後、引き続き手を上げている次のお客様が乗ってくるときでした。

しかし、「人はなぜ、真剣に怒っているときは、こんなに面白いのかと思います。」

ある夜中のことです、場所は、神楽坂

どう見てもおっさんが、金髪ロン毛の三つ編みのズラを被った状態でこちらを見て手を上げているではありませんか。

(えっ、冗談だろう!でも顔は真剣だなあ。)

止まることに躊躇しましたが、乗車拒否で翌日呼出しくらうのは嫌です。

止まってお客様は乗り込みます。

「新宿まで」

(おいおいその恰好で?笑)

笑いをこらえるので必死です。

だって、本人はずっと真剣なおっさん顔で頭は、金髪ロン毛三つ編みですよ(笑

もはや罰ゲームです!!!

たった、数分の出来事ですが、非常に長く険しい時間でした。

エピソード2)

日中、ゴールデンウィークも終わる頃でした。

場所は自由が丘、無線が鳴りました。

発着地点はすぐ近くでした。

お客様宅らしき家の前(ものすごい豪邸!)

インターホンをならすと、

「は~い、あっちょっと待ってください」

完全に男性の声です。

しばらくすると

ヒョウ柄の上下(胸の谷間が大きく開いたジャケットに

ミニスカート、それにおそろいのキャスタートランク!)

(えっマジ?)

「おひとりですか?」と聞くと

「…」うなずくだけです。

(あれさっきの男は?)

トランクをラケッジルームにしまい、ドアサービスし乗り

込みました。

「どちらまで?」と聞くと

「羽田まで」(よっしゃ!ん?でも今の声、なんかおかしい

妙に低い!!)

「今日はゴールデンウィークも終わりだからもう空いてます

かね?」(低い、重低音)

(あっ、外見は女、本当は男!やばい、速く終わらせよう

あっ、相棒のプリウスは、点検中で今日はクラウンだった)

(加速遅い!羽田まで30分くらいはかかる!!なんか焦る)

その男前は、いやセクシー女性は携帯をいじっている模様。

「チェッ!」舌打ちしてる。(あの舌打ちは、女性のものじゃ

ない完全に男!!)

(しかもなんだか憎しみがこもっている!怖ええ)

やっと到着

(ふえ~、なんか疲れた)

しかし、結局終わってみるとコントそのものだ。

だけどあの豪邸は凄すぎる。

どんだけ儲けているんだろう。

一人で住んでいるんだろうか?

インターホンの声を姿は、まるで一人二役!!

(えっ、これも!)

もう何も言えない。

いろんな人がいる。

こんなことを直に知ることが出来るのもタクシーの醍醐味。

許すしかない。

「引き寄せの法則」を信じるようになってからこのような

不思議さんと出くわすことはほとんど無くなりました。

めでたし、めでたし。

でも、こんなに面白いこと尽くめなのに、なぜ「お笑い芸人を目指す人」は、「タクシー常務員」をやらないのか?

と思ってしまいます。

【2.仲間意識】

私は、いつも人気のない朝5時半から26時半まで乗務するのが日常でした。

営業所に戻ってからだと混んでいるので、終る頃には、あるガソリンスタンドで洗車してもらって帰っていました。

そこのガソリンスタンドは、個人タクシーのたまり場で、よく一緒に雑談をしていました。

「へえ、プリウス!ちょっと乗せて」なんて言われることも、「どうぞ」というと「意外と後ろ広いじゃん、次の車は、プリ

ウスにしよう!」なんていう人もいたりしていろいろ情報を教えてもらって助かることもありました。

「個タクは、やらない方がいいよ、もう儲からないから、俺は、仕方なく続けているだけだから。今は、はじめて1年

で廃業するやつばっかりだよ」

(もうとうする気はないけど、忠告はありがたかった)

【3.考え方次第】

私は、働くうえでやりたくない仕事ワースト3があります。

第1位 新聞配達

これは朝早すぎ、そして、夕方もあり、翌朝の仕事のことを

考えると1日中仕事という感じで強制労働としか思えない。

正月もない。

第2位 飲み屋の店員

どういうわけか、いい人に見えて嘘つき、怪しい人が多い。

その世界に足を入れたら自分もそんな人間になってしまいそう。

第3位 タクシー常務員

やはり、謎で怪しい人が多い、最近は少なくなったけど。

本来やりたくない仕事だったはずのタクシー常務員を経験したわけです。

なぜなら、本当の理由がしっかりしていたからです。

人の研究。というと大げさな感時ですが、これから何をする

うえでも、直接人と取引をするところ、いろいろな業種の人と

ガチな話ができる。こんな空間は他にはありません。

あまりに真剣すぎて「この人が有名人だとは思わなかった!」

そんなこともありました。

【4.お金持ちマインド】

でも、1番は叱ったことは、「お金持ちがなぜお金持ちなのか」

という疑問です。

これが明確に分かる場所がなかったんです。

本で読んだり、テレビの話を聞いたり、どこかで人伝手に聞

いたりしても、臨場感がないというか、理解できないからです。

ですが、

この世界は、違いました。

しかし、

一般的にお金持ちがお金持ちになれる話をタダですんなり教え

てくれるわけはありません。

なぜ?

例えば、あなたが「株で1億円儲けた」とします。

それを本にしようと思ったとします。

本は1冊だいたい1500円暮らいです。

そのうち印税が10%が相場です。

そうすると一人にツキ150円です。

「株で1億円儲け方」を一人150円で教えますか?

では、書店で並んでいるそのような本は何なのか?

重要なことなのですが、答えは2つあります。

  • 本当は著者は、株で1億円儲けていない。
  • 儲けていても本の内容に儲けのノウハウはない。

どちらかです。

世の中にはいろんなビジネスがあります。

そこでの「成功」をそうやすやすと教えるわけがないです。

お金持ちからしたら私は、ただの「運転手」です。

問題は、ただの「運転手」だからまずいわけです。

ただの「運転手」ではないように振る舞う必要があります。

そのために何をしたら良いのか?

3つあります。

  • VIP級のお客様です、お命を預かっているという運転をする。
  • 的確で素早い行動をする。
  • 受け答えは丁寧にそして、名前で呼びかける。

まず、1番目ですが、運転は当然ですが、ギクシャクさせない

運転をする。言葉使い、行動等丁寧に行います。

他のお客様も同様です、差別するわけではありません。

いつもやっていればいつも通りです。

そして2番目です。

VIP級のお客様は、予約が多かったです。

お金持ちは時間を大切にします。

その時は、ドアサービスを行うので、挨拶、行動は機敏で的確にする。「コイツ、とろい」と思われないようにする。

3番目ですが、これは結構大事です。

呼びかけ、話の途中で、〇〇様というとやはり嬉しいのです。

そのやり取りがあって、はじめて打ち解けていきます。

このようなことが機敏に行えれば、速くて数十秒で「コイツは違う」と思われます。それが背中越しにわかってきます。

そうすると聞いてもいないのにいろんなアドバイスをしてくれます。

あなたもすでにできているかもしれません、ですが、再確認して欲しいです。

あなたは知っているでしょうか?

世界は、「ウーバー」が主流になってきています。

まだ日本には「2種免許」という特殊な制度があるため、「ハイヤー」が小規模参入していますが、これが全面的に採用さえる日が来るのは、時間の問題だと思います。

そのためにも「人と人」「信頼」を大事にしていかなければ、現在の「タクシー」は、難しい世の中になっていてきます。

あなたの「プロ意識が試されるとき」細かな気配りができる人でいてほしいと思います。

そして、楽しく過ごせば、人生は「ゲーム」であり、そう考えられる人は最終的に徳である。

と思うのです。得ではなく徳です。

最後までお読みくださり

ありがとうございます。