ニュース解説![]() 「JAS法の運用指針」ってどういうものなの?
JAS法では品質表示基準として、生鮮食品や一部の加工食品などに義務付けている表示の基準を定めています。例えば、農産物は「名称」と「原産地」、一部の加工食品はそれに加えて「原料原産地」「賞味期限」などの表示を義務付けています。今年相次いだ加工食品の原料原産地の偽装は、中国産原料を使ったのにもかかわらず国産と表示をしたものでした。表示違反した事業者への対応の目安を定めたのが運用指針なのです。
なぜ、JAS法の指針を見直すことになったの? 違反した事業者に対しては、事業規模に応じて国と都道府県が権限を持ちます。複数の都道府県に事務所や工場を置く事業者は国が、都道府県内だけの場合は都道府県が、改善を指示し、さらには事業者名を公表する権限を持っています。現行のJAS法の運用指針では、違反した事業者の改善を指示した場合に、事業者名を「原則として公表」するとしています。しかし実際には、同じような違反事例でも事業者名を公表する場合としない場合がありました。消費者や事業者からは「不公平だ」という批判の声が挙がり、運用指針を「原則として公表」から「公表」に改正することにしたのです。 運用指針の改正後はどのようになるの?
新しい運用指針が実施されれば、偽装表示などを行い国や都道府県から改善指示を受けた段階で、事業者名が公表されることになります。事業者名の公表は、事業者にとって、ブランドイメージの低下や経営への影響も大きいだけに、偽装表示の抑止につながるものと期待されています。
また、各地域にある小さな食品関連事業者も違反すれば、事業者名が公表されることになります。消費者の表示に対する視線が厳しくなっており、きちんとJAS法を学び、小さな違反も起こさないように、社内研修などを徹底することが一層求められるでしょう。 新しい運用指針はいつから実施されるの?
農水省は08年12月18日に運用指針の改正案を示しました。この改正案について国民から1カ月間意見を集めたうえで、09年1月末にも最終的に判断します。実施は翌2月からになる見通しです。
もうすぐね。こうした運用改善で偽装表示がなくなり、消費者の「表示」に対する信頼が回復されることを期待したいわ。転載、複写を禁じます。本文・写真の著作権はすべて日本農業新聞に帰属します。
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